帰省時にそっと確認したいこと_ご両親の「想い」と「これから」を大切にするために

中垣香代子
中垣香代子

想いをつなぐ相続コンサルタントKayoこと 中垣香代子です。
横浜を拠点に、大切なご家族の想いと資産をつなぐお手伝いをしています。

夏休み、帰省している方も多いのではないでしょうか。
帰省して親御様の元気な顔を見るとホッとしますよね。

それと同時に「これからのこと、そろそろ話し合っておいたほうがいいのかな」と頭をよぎることもあるのではないでしょうか。

しかし、相続や認知症の話は、切り出し方によってはご両親を怒らせてしまったり、空気を重くしてしまったりするのではないかと不安に感じてしまいますよね。

実は私自身も、「2度と来るな!」と怒らせてしまった経験があります。幸い、お互いの気持ちをしっかりと伝え合うことができたため、事なきを得ました。

今日は、親御様の尊厳を守りながら、優しく未来の話を切り出すヒントをお伝えします。

「親の安心」を主語にして切り出してみよう

いきなり「相続」とか「認知症」というキーワードを出すと、親御様は「自分たちが死ぬのを待っているのか」「自分は認知症にはならないから心配しないで」と身構えてしまうことがあります。大切なのは、「いつまでも元気で人生を楽しんでほしい」というあなたの優しさを伝えることです。

「いつまでも元気でいてほしいから」を枕詞に 「お父さんとお母さんには、これからも安心して人生を楽しんでほしいと思っているんだ。だから、もしもの時に困らないように、今のうちに病気になったときや介護状態になったときの希望を聞いておきたいなと思って」と、ポジティブな理由で切り出してみてください。

こんな方法もあります。

「少し前、職場の同僚の一人暮らしのお母さんが倒れて実家に帰ったんだよ。幸い、命に別状はなくて安心したけれど、必要なものを揃えるのが大変だったって聞いたんだ。
買って済むものならいいんだけど、
・手続きに必要な保険証がどこに仕舞ってあるかわからない
・入院費の支払いをしたくても、どこの金融機関に口座があるのかもわからない
・医療保険の請求をしたくても、書類がどこにあるのかわかない
わからないことだらけで、とっても苦労したんだって。
それを聞いて私も少し不安になっていて……」と、自分の気持ちを共有する形なら、角が立ちにくくなります。

「相続」や「認知症」ではなく、「けが」や「病気」をキーワードにすると親御様もすんなりと聞いてくれるでしょう。

元気な“今”だからこそ、じっくりとご家族で納得のいくまで話し合うことができます。

聞きたいこと3つ

具体的な金額を無理に聞き出す必要はありません。
まずは親御様が「どうしたいか」というご希望と、いざという時の手がかりを確認しましょう。

聞いておきたいこと1
「どんな暮らしをしたいか」というご希望や価値観


「これからの暮らし」への想いを確認しておきましょう。
・これから行きたい場所
・観たいお芝居
・会いたい人
なども是非聞いて差し上げてください。

若いころの話やご両親が出会ったときの話なども聞いてみると、親御様の知らないかった一面を知ることができるかもしれません。

聞いておきたいこと2
直面している困りごとや今後の生活への不安

今後、けがや病気で入院したり介護が必要になったりしたときに、どこで、どんな風に過ごしたいかというご希望も確認しておきましょう。

そのほか、今現在困っていることや不安に思っていることなども聞いてみましょう。

聞いておきたいこと3
重要な書類や資産の「ありか」


健康保険証やマイナンバーなどの保管場所や、どこの金融機関に口座があるのかを確認しておきましょう。
資産がどれくらいあるのかは、まだ聞かなくても大丈夫です。
固定資産税の課税明細書、登記簿謄本、遺言書などは、保管されている場所だけは共有しておいてもらうと安心です。
くれぐれも無理に聞き出すことのないようにしましょう。

これはだけ聞いてはいけない

会話が発端で「争族」になることを防ぐために、あえて触れなくてよいラインもあります。

「いくら持っているの?」という直接的な質問
詳細な残高を聞くことは、ご両親のプライバシーを侵害するだけでなく、不信感を生む原因になりかねません。まずは「どこに何があるか」から始めましょう

想いをつなぐ相続コンサルタントKayoからのメッセージ

家族だからこそ、お金や将来の話はしにくいものです。もし、当事者同士だとうまく話し合いが進むか心配……という場合には、第三者が間に入る「家族会議支援®」というサポートもございます。

相続は、決して「終わり」の話ではなく、これからの人生を安心して歩んでいくための前向きな一歩です。うまく話そうとしなくて大丈夫です。
まずはご両親のお話に耳を傾けてみてください。
それだけで、心が少し軽くなるはずですよ。

この記事を書いた人

中垣 香代子

中垣 香代子

相続は、税金や手続きだけの問題ではありません。
これからの暮らしやご家族との関係、そしてご自身の安心にも深く関わるテーマです。
「まだ早い気がする」
「誰に、何を相談したらいいのかわからない」
そんなお気持ちのまま、時間だけが過ぎてしまう方も少なくありません。
私は、まずお話を丁寧に伺うことから始めます。
あなたの想いを大切にしながら、無理のない準備を一緒に考えていきます。相続がきっかけでご家族の関係が揺らぐことのないように。人生後半戦を、安心して楽しんでいただけるように。どんな些細なことでも、まずはお気軽にご相談ください。